木質バイオマスボイラーの焼却灰リサイクルを実施しています
近年、木質バイオマス発電施設が増加しており、2021年には全国で110ヶ所の木質バイオマス発電施設が稼動し、そこから排出される焼却灰は100万t/年以上と言われています。しかし、安全かつ恒常的に処理される焼却灰リサイクルシステムがなければ、木質バイオマス発電施設は稼動停止を余儀なくされます。最終処分場の容量がひっ迫している今、適正な焼却灰リサイクルは至上命題であり、排出事業者だけではなく電力の恩恵を享受する住民や企業もこの課題に対して真摯に向き合わなければなりません。
笹岡工業所はこの焼却灰リサイクル問題に真摯に向き合うべく、特許及び焼却灰リサイクル品の活用技術を有する株式会社大協組様と平成29年4月15日に特許・ノウハウライセンス契約を締結しました。これにより笹岡工業所は、中部地方のエリアにおいて大協組様が保有する焼却灰リサイクルの特許及びノウハウの使用、並びにライセンス製品の販売の実施権を保有しています。また、この契約によってすでに中国地方において確立されている大協組様の焼却灰リサイクル製品の製法指導や営業支援を受けられる協力体制が構築されています。
木質バイオマスボイラー焼却灰リサイクルの概要
笹岡工業所では中部エリア(福井県、石川県、富山県、新潟県、長野県、滋賀県、岐阜県、愛知県)において木質バイオマスボイラーから発生した受入基準内のばいじん・燃え殻を、特許製法(特許第4846876号)を用いて高機能な資材にリサイクルしています。受入にあたっては初めに焼却灰のサンプルをご提供いただき各種試験を実施します。試験が成功した場合はこちらからお見積を提示させていただき諸条件を詰めさせていただきます。排出場所が福井県外の場合には、福井県との事前協議が必要になります。
木質バイオマスボイラー焼却灰リサイクルによる効果
(1)産業廃棄物のリサイクル製品を使用することで、 山土などの天然資源を温存できます。
(2)従来ほとんど埋め立て処理していた焼却灰をリサイクルすることで処分場の延命に貢献できます。
(3)土壌環境基準第46号に適合しているので撤去時には産業廃棄物としての処理費用が発生しません。